オールアバウトは上場してから年月が経っていて業界で長く活動している企業です。広告出稿関連のマーケティングソリューション事業と、ECサイト運営のコンシューマサービス事業が主な収益となっています。
まず最新の業績と関連の発表について確認します
https://corp.allabout.co.jp/ir/library/exposition.html
2021年3月期第2四半期 決算説明会資料
https://corp.allabout.co.jp/ir/library/accounts.html
2021年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
https://corp.allabout.co.jp/ir/library/exposition.html
業績予想及び配当予想の修正に関するお知らせ
前期の第3四半期の業績は前々期の同期と比較して売上は微増、利益は大幅増となりましたがコンセンサスには届かない数値になっています。第4四半期の予想は過去最高益を更新する勢いではあるものの、(上方修正が出た後の数字でも)四季報予想には少し届かない見込みとなっています。2021/02〜2021/03は緊急事態宣言で実際の百貨店など店舗に人の入りが少なくなり、それによって提供サービスが最大限恩恵を受けたのではと思っています。
事業に関して、マーケティングソリューションは自社ポータルサイトの利用者増と出版社関連のメディアが増加との記載がありました。短期的には前向きなニュースかと思いますが、近年個人が動画やブログで情報発信が活発になり、人が情報を受け取る導線や順番が変化しています。情報を得るためにポータルサイトに訪れていたユーザーが個人の情報発信という選択肢が増えることで、ポータルサイトの価値は現状維持もしくは下落することが予想でき、少なくとも大きく上がることはないと思っています。ポータルサイトに代わる別の収益源に目を向けると「BestOne」という特定の目的に特化したメディアが成長しているのは大変心強いです。
コンシューマサービスは、サンプル百貨店の収益が大きく寄与して利益に積み上がっています。2021年になってからも緊急事態宣言などの要因によって実際の店舗は不調が続いているため、売上増に向かうでしょう。dショッピングに関してはドコモの決算における「スマートライフ事業」(※1)で好調に推移しているように見えます。
※12021年2月5日2020年度 第3四半期決算について
https://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ir/library/presentation/fy2020.html
2020年度 第3四半期決算データ集 (PDF形式:1,096KB) 6ページ
2021/02に第3四半期の決算短信後、追い風の状況であっても業績がコンセンサスを越えなかったため4月末時点で下落基調にあります。前期は上方修正も出て過去最高益を更新、今期も2021/04から緊急事態宣言が出ていて追い風の状況は変わらないので、株価は決算前後から徐々に上げていくと予想しています。上方修正の数字は四季報予想より少し下なので、決算では上回りを期待しています。前期のコンセンサスや四季報予想を上回っても株価が下落する場合も見受けられるため、今期予想にも注目したいですね。
今の株価794円(4/30の終値)は割高だと感じているため、割高感を吹き飛ばすような素晴らしい決算を見たい。
以上、よろしくお願いいたします。