ファーストリテイリングに投資したい

四半期の売上が1兆円を超えるSPA(製造から販売を自社で行う)大手企業です。4/30の終値で9万円弱、時価総額9兆円を超える巨大企業です。株価の数値を見ると超割高の成長株になっています。まず決算短信を読んでみます。


決算短信
https://www.fastretailing.com/jp/ir/library/tanshin.html
第2四半期決算

 売上は前期と比較してほぼ横ばい、利益は2桁成長となっています。貸借では、流動資産の中で棚卸資産が大きく減少しています。おそらく店舗の在庫をここに計上していて在庫が少なくなったことを示しているかと存じます。続いて非流動資産は全項目が前期の数字と微減微増のため特に特記事項はありません。次に負債です。短期金融負債が大きく減っているように見受けられます。あれほどの利益を上げて、かつ、負債を減らしたことでより好ましい数字になっているかと存じます。負債の総額は約2兆円という莫大な数となっていて、流動資産以上、資産合計以下の規模となっています。投資には勇気が入りますがグロース株であれば珍しくない比率かと思います。

 損益計算書とキャッシュフローを見ると、全体的に支出を削減していて収入は増加しています。前期社債を発行して1000億円プラスで計上していたが、それを償還したことでマイナス計上となっているようです。セグメント別収益では、ECは好調の一方で海外の店舗はコロナウイルスの影響で大幅な減速となっていて、収益の割合は日本の割合が40%程度で他の国向けの売上が立っていることが見て取れます。

 服飾の小売店は史上最も条件が悪い状態でありがながらこれだけの決算を出して、店舗の数字は徐々に回復しているため、今後コロナのワクチンが普及すれば、業績が一気に積み上がることも期待できると思います。この状況でも財務的にも状況を悪化させていないのは驚異的としか言えません。ECの販売割合が1000億弱で売上に対して15%程度の割合のため、実店舗の稼働率が戻れば勢いが増すはずです。これから大幅に改善するであろう会社ですが、現時点の株価が高すぎるため、株価が伸びる余地があるが投資する勇気はないです。

(情報の確実性はないですが)インターネット上の転職口コミサイトを見ると、優秀な人財が多く多種多様で国際的な経験が積め、経営層と距離が近いという意見がある一方、管理職や小売店の店長になると休日でも常に電話が鳴り続けるような過酷な状況とのことです。近年、株主の利益を追求するあまり、従業員を安月給で働かせるのは批判対象になるため、Amazonは10万人の従業員に対して賃金引き上げを発表していました。賃金が低すぎる方はより健全な状態となるように最適化して、更なる成長を期待したいです!

以上、よろしくお願いいたします。