フジシールに投資します

フジシールインターナショナルはペットボトルの外装(シュリンクラベル)などを作るシェア国内1位の企業です。現在自分は1,000株投資していますが、最新の決算内容を見てみます。

https://www.fujiseal.com/jp/ir/library/news.html
2021年3月期 第3四半期決算短信

 2021年3月期の第3四半期は前期と比較して、売上と利益いずれも横ばいになっています。四半期としては横ばいだが通期の進捗率では前倒ししています。

 貸借では、資産は流動資産が約900億円、株式資産が200億円に対して、負債の合計が550億円となっています。流動資産が50億増えていますが、長期借入金が40億増えているためその数字が積み上がったと読めます。
 利益では、前期からほぼ横ばいの数値になっています。気になる箇所としては「クレーム解決金」と「組織再編費用」に数億円計上しているところです。クレーム解決金は、顧客からのクレームの解決に利用したと記載があり、過去の決算短信を見ると半年に1度程度の頻度で似たような額を計上していたため特に珍しいものではないと読み取りました。組織再編費用は、グループ内で事業を再編するための費用とのことでした。決算資料にリモートワークによって出張費が削減できたというスライドがあり、金額としては極小ですが、出張に割く時間を他の作業に割り当てられるという意味で凄くポジティブに捉えています。キャッシュフローでは前年と比較して微上昇しているように見えますが、あまり大きな動きは読み取れません。

 事業としてはシュリンクラベルの国内シェア1位で、海外のさまざまな国に拠点と売上実績があります。また技術開発において3,000件以上の特許出願実績があり、容器や自動包装機械などの技術力・開発力・企画提案力は 全世界的に見ても市場優位性がを持ち、認知を得ています。一方で、ラベル以外に主たる収入の事業がないことが懸念でもあります。今後、急速に需要が減ることはないと思いますが、全世界的に海洋ゴミを減らすことが課題になっていて、近年ペットボトルにラベルをつけない(サントリーのラベルレスボトルなど)、面積の小さいラベルをつける(いろはすなど)商品が発売されています。このような流れもあり数年後には今の事業は天井となり徐々に取扱高が減っていくと見込んでおります。

 投資価値としては2016〜2019は増収増益を続けていて、1株あたり純資産は5年連続で増加しているなど超優良企業です。株価としては昨年自社株買いを発表して2012年2〜3月で微上昇していますが、現在でもPER16倍、PBR1.3倍と割安であるため、変動に合わせて買い増しを進めていきます。

以上、よろしくお願いいたします