マクロミルに投資しました

マクロミルはインターネット経由でアンケート調査が主事業の会社です。

決算

https://www.macromill.com/ir/library/results.html
2021年6月期 第3四半期決算短信

推移

進捗推移

2019年06月Q3以降、業績は減収減益ですが、株価は上昇基調のため理由を確認したいです。2020年06月Q3と比較すると売上は横ばい、利益は20%減の厳しい数字となっています。

財務

資産は減益だけど流動資産が増えています(220億→251億)が、営業債権の差分(62億→100億)で単に計上するタイミングの問題かと思います。負債は借入金と社債の額が多少減っているように見え、非流動負債では大幅に減っていますが、流動負債では大幅に増えていて、2つを合計すると微減です。キャッシュフローは、長期借入の返済に16億円支出しています。資産は増やし、負債を少しずつ減らせているため好感でした。

事業

本業のアンケート事業に加えて、マーケティングソリューション事業(アンケートの結果を踏まえてコンサル?)と、DXとヘルスケア事業にも参入を発表しました。
 DXと表現してますが、顧客のデータ蓄積と分析を支援する事業で、これまでは業務委託を受けるアンケート業者だったが、顧客のデータ蓄積環境や分析をコンサルする業種転換を行うと読み取りました。ヘルスケアは新事業といっても専門部署を作って、アンケートを出す、これまでの事業と大きく変わらないかと思います。
 ユーザー数の推移が見つけられなかったのですが、130万人の自社調査パネル(要はアンケートユーザー数)というデータ量は、自分の記憶の限りですが2009年時は110万であり、10年間で大きく成長できていないと思います。

統括

コロナによる在宅需要で絶好調かと思いきや、調査発注側企業の業績が厳しくマーケ費を削減していると予想でき、しばらくは厳しい状況が続くかと思います。この業種は大小色々な会社が参入してきますが、大きな規模は有利でもあり、小回りが効かず不利でもあります。多数の調査人財を抱えているため、受注が回復すれば数字の伸びも早いですが、回復に時間が掛かるとコストも高くつくので、景気回復を見極めて事業を回して欲しいですね。時代的にはすごく追い風なので回復を待ちたい。

決算短信と同時に8億円の自社株買いが出ましたが、ROEがマイナスであることと、PBRが1倍台なので良い判断かと思います。5/14株価も大幅に上昇しています。時価総額350億、PER15倍のため、割安株だとは思います。前期大幅な利益減となっていますが海外事業の整理によるもので、今期は一定の数値を上げてくるでしょう。今期は負債の返済に集中して来期再度スタートに注力できればと思います。

10年前にこの会社に対面アンケートを受けに行きましたが、若いスタッフが活発に働き、すれ違う方が全員元気に挨拶してくれて、素晴らしい会社だと衝撃を受けました。それからM&Aや上場廃止など色々ありましたが、企業の風土は変わっていないと思うので、今後も絶対に大きく成長する企業だと思っています。

以上、よろしくお願いいたします