プラネットQ2決算

プラネットはメーカーと卸の仲介事業、WEBサービスを提供する会社です。7月決算のため、現在最新の2Q短信を確認します。

決算

https://www.planet-van.co.jp/ir/
2021年7月期第2四半期決算短信
2021年7月期 第2四半期決算説明会資料

推移

進捗推移
https://tyn-imarket.com/stocks/2391

2020年7月2Qと比較して増収増益となっています。売上はほぼ横ばいですが、利益が20%急増しています。前期は利益が14%減だったため、健全な範囲に戻ってきたように読めます。予想に対する進捗としては、想定通りかやや前倒しです。

財務

資産は現金が16億(22億→24億)、株式が12億(9億→10)増えています。負債は大きな動きがありません。利益は2020年7月Q2と比較して微増です。キャッシュフローは利益をしっかり出せているので特に気になる箇所はありません。売上横ばいで利益率が大幅に改善したのは、市場の見通しが悪く、広告費や市場調査費への投資を限定して繰り越したためのようです。
 計上のタイミングにもよりますが、4億の経常利益を上げて、流動資産が単純に連動して増えていて、良質な収益構造かと思います。また、流動資産が28億に対して負債が9億しかないため素晴らしい状態です。

事業

メーカーと卸の間に提供するEDIが主たる事業で売上の90%を占め、商品のデータベース事業が10%程度の取り扱いがあります。EDIとは、卸企業がプラネットが提供する基盤上でメーカーに「いつ、なにを、どれくらい」発注をする、業務仲介プラットフォームだと読み取りました。扱う商材は、この会社が発行している業界紙を見る限り、ドラッグストアやコンビニ向けの日用品や医薬品です。EDIは継続成長しているように見えて心強いですね。

統括

近年、大手小売事業者は自社で生産から流通まで行い、短納期/品質管理/コストダウンを進めていて、メーカーや卸を挟まない流通の変革が少しずつ広がっています。しかし、莫大な投資が必要であるため、今後もメーカー→卸→小売という流通の仕組みは続いていくかと思います。
 安定資本と仕組みによる市場優位性があり、継続成長を見込めますが、競合の参入や、別業種のEDIサービスが範囲を増やしてくる可能性もありますので、研究開発や事業続伸に向けて投資して欲しいです。

玉生会長の著書をいくつか見ましたが、メーカーと卸の間にあった課題を適切に見極め、素晴らしい仕組みを作られました。今後ITによって流通の仕組みが大きく変わることが予想でき、中長期的に見るとプラネットの優位性が保てるか?未知数ですが、注視していきたいです。

株価は時価総額103億、PER23倍と割安感はありません。ROEが10%程度の高い比率なので、増配するよりは投資に使ってもらった方が株主には恩恵が多くなると思います。プラネットから、コロナの影響を見極めた投資再開であったり、投資のために減配するIRが出たら強気に購入していこうと思います。

以上、よろしくお願いいたします