カカクコムQ4決算

https://corporate.kakaku.com/ir
2021年3月期 決算説明資料
2021年3月期 決算短信

進捗推移
https://tyn-imarket.com/stocks/2371?term=annual

グルメレビューサイトの食べログと、価格比較サイトの価格コムが収益の柱です。掲載店からの手数料と、有料ユーザーからの収益が事業の柱です。増収増益を繰り返してきましたが、2021年3通期は自粛によって飲食店の景気が大幅に減速して、連動して減収減益となりました。
 2022年3期予想は売上と利益をコロナ前の2020年3通期水準に戻すよう強気業績となっています。

財務

減益とはいえ黒字のため資産は増えています。2020年3期と比較して資産の積み上げ割合は減っていますが、今期も70億円ほど増加しています。負債の増加率は2020年3期と比較して小さく、また、投資活動のキャッシュフローの額も小さく、見通しが不透明で投資を控えたことが読み取れます。利益に関しては記載項目は大きな変化はありません。
 リース負債の返済(20億)と配当金支払い(82億)がかなり大きい金額となり、今後も継続して計上すると見込んでいます。

事業

価格コム事業はEC需要の高まりによってショッピングは売上増ですが、サービス領域で利用が減少しました。月間利用者7000万人は脅威的ですね。食べログ事業は自粛による外食需要減で30%以上の減収となりました。その他メディアソリューションは旅行事業の景気減速により10%以上の減収、ファイナンス事業はインターネット経由の取引増で12%の増収になりました。

統括

緊急事態宣言の中でも、これほどの業績を積み上げて素晴らしいですね。月間アクティブは価格コムが7000万人、食べログが1億1500万人とメディア事業も日本有数の規模で、自粛が開けると大幅に業績も戻ってくると予想しています。カカクコムにとっては2021年3月期が事業的に一番底であったと考えているため、2022年3月期以降は徐々に上向いていくでしょう。自粛が明ければ、飲食店の景気がよくなり、それに伴い業績も加速していくはずです!

 株価は減収減益でも高値で推移しているため割安感はありません。大逆風で、この業績が出せたのでより評価が上がったかもしれません。高止まりしていて、得られるメリットが大きくないと思うので投資は難しいですね。ROEが20%を超えているので、減配して事業に投資した方が、中長期的に見て株主が得られる恩恵がより多くなると思います。そのようなIRが出れば株価は急落した後で急騰する可能性が高いのでIRを注視していきたい。

以上、よろしくお願いいたします。