サーバーワークスQ4決算

アマゾンのクラウド専門のコンサル/保守事業者です。読みます。

https://www.serverworks.co.jp/ir/library/result.html
2021年2月期 決算短信
2021年2月期 決算説明資料

進捗推移
https://tyn-imarket.com/stocks/4434?term=annual

増収増益を繰り返していますが、この手の企業において利益率はもう少し高い(10%以上)印象がありましたが5%程度のため収益構造に問題がないか気になります。特に来期予想も増収増益ですが純利益が大幅に減少しています。

財務

新株発行の行使もあり現金が5倍程度に増えています(15億→74億)。負債は計上のタイミングによるものか多少上下しているだけかと思います。資産107億に対して負債18億の財務状態のため大変健全かと思います。利益は特に気になる箇所ありません。キャッシュフローは株式の発行による収入を50億計上しています。

事業

AmazonWebService(以下「AWS」)専業の事業社ですが、請求代行から導入支援・運用など総合コンサルです。またホームページに大小さまざまな企業の導入事例があり、日本市場における「あの会社もやってますよ」をやりやすい会社でもあります。また、日経システムズのような業界紙や、日本経済新聞のような一般全国紙において、クラウド関係の紙面には、よくこの会社の名前が挙がっていて目にします。規模で考えても国内で最大手と言えるでしょう。技術情報発信としては、クラスメソッド社の方が有名ですが売上規模は約10倍ほど違いますね。

統括

AWSのプロフェッショナルサポートは課題を伝えて解決策を提示してくれますが、技術的な知見が必要なので、システムを業務委託しているような会社はサーバーワークスさんの導入支援を受けるのが良い選択肢になると思います。以前、クラウドサービスがまだ成長する余地があると記事に書いているため、サーバーワークスさんの成長余地はまだまだあるかと思います。資金調達は順調に進んでいるため、今後さまざまな動きを期待したい!

当然ですが、この業種は参入も多く、規模と実績は大きな武器ですが、AWSの総合コンサルという立ち位置が重荷にならないか懸念しています。セールスフォースのようなSaaSサービスも大幅に伸びていて、システムリソースをそもそも管理しない考え方も一般的になってきました。また、SaaSを使わないであろう専門的な使い方をする業種に対しては、業種特化していないためノウハウが薄い、と言えます。この会社よりも規模の小さいクラウド特化型SIerがマルチベンダー対応や、セールスフォースコンサルも兼業しているのを見ると、「AWSで絶対に勝つ」という強い意思を感じます。AWSの日本戦略も含めてこの会社の成長戦略に関わってくると思うので合わせて注視します。

以上、よろしくお願いいたします。