日本時間の10/3深夜にコーセラ社(ティッカーCOUR)の決算が出ました。前日に学生向け教育サービスを提供するチェグ社が悪い決算を出したことで、コーセラ社も大幅に売り優勢で市場が開きました。-10%以上売られたように見えましたが、そこから落ち着き-2.6%で終えています。
コーセラ社の決算
investor.coursera.com
カンファレンスコール資料
https://s27.q4cdn.com/928340662/files/doc_financials/2021/q3/COUR_Presentation_Q3-FY21.pdf
ヤフーのコンセンサス
finance.yahoo.com
売上
予想 $108M
実績 $109M(前年同期比33%増)
EPS
予想 $-0.09
実績 $-0.06
ガイダンス
予想 Q4 $109M 通期 $408M
実績 Q4 $109-113M 通期 $409 -413M
上記の通り主要3項目を超えて来ました。年次で見るとコロナの在宅によって業績を大きく伸ばした事業者ですが、2021年になってコロナから経済活動を再開している状況でも成長率がさらに伸びていることはとてつもないですね。
年次の売上推移
2017 95M
2018 141M
2019 184M
2020 293M
2021 409M(予想)
今期の売上推移
202103_Q1 88M
202106_Q2 102M
202109_Q3 108M
事業ごとの収益を見ていくと、エンドユーザー向けの学習事業は66Mの売上があり550万人の新規学習者を獲得して9200万人となったとのことです。法人向けの学習事業は31Mの売上があり前年と比較して75%増の状況です。またコーセラ社は「学位収入」の売上を11M計上していて、学生が学校でコーセラ社のサービスを使って学位認定を受けると、学校から収入を得られるとのことです。お金の流れ的に学生が学校に授業料を支払い、その中の一部がコーセラ社に流れるという仕組みのようです。コロナによって学校が閉鎖となり、インターネット経由での教育が主流となり大量の学生学習者を獲得できました。コロナがほぼ終息して、学校が始まっても、今後は学校にサービスを提供することで別の収益の流れを作っていると読めました。
すでに複数の国の事業者とともに、それぞれの国でサービス提供を進めています。公共の自治体や大学とも協業して事業展開しています。
カンファレンスコールの資料にありましたが、より関心の高いカテゴリは「データ分析」「AI」「ビックデータ専門職」などであり、それらの教育プログラムをグーグルやIBMとパートナーシップを組み提供中となっています。日本でもコーセラ社の学習実績を取り入れる大学も出てきているとニュースで見ましたし、今後まだまだ伸び代が大きく成長が期待できる事業者だと思います。特にコロナで全世界的に手厚く補償したので、今後は不況に向かって動いていくと思われます。そうなると資格取得や学習意欲が高まる傾向になるため、さらにコーセラ社にとって良い地合いなるはずです。
今年の初めから自分も個人ユーザーとして利用しています。自分が学習しているのはコンピューターサイエンスですが、無料でも「アルゴリズム」など大学の講義と遜色ない品質の学習機会を得られていて、凄い時代になりましたね。。
財務の数字は資金調達に成功したこともあり流動資産が大幅に増えていたので心配ない状態かと思います。売上増に伴いお金の入りも増えてるので特に懸念はないかと思います。成長期業なので資金調達先が株式を手放したり増資による株式の希薄化が起きる可能性もありますが・・・。