見ていきます。
前年同期比(Q1〜Q2)で増収増益ですが前年のQ1の業績が厳しく、その差分かと思います。Q2だけ比較しても大きな変化はありません。元々この企業は児童の入学に合わせてQ2が強く、特に大幅に伸びてはないです。
ベネッセは特に語学教育事業で大きな損失を出していました。コロナで対面の授業がストップして大幅な減速となり、そこからオンラインなど整備を進めているが、結果が出ていない印象でした。今回赤字幅が減少していますが、売上もコロナ前から半分以下になっているので、仮に黒字転換しても大きな成長は期待できないと読み取りました。
決算資料では構造改革と表現していましたが、前の決算でも記載がありましたが大半は人員整理なので、今後短期的な成長は期待できないです。
特に注目すべきはプログラミングの講座などデジタル関連の教育かと思います。今後の成長産業で競合も多数参入してきていますが、長年教育事業を運用している企業として強みを生かして積極的に投資希望!この分野は小回りのきく新興企業が使いやすいサービスを提供して、一気にシェアを取られる可能性もあるので、今後10年20年を見据えて資金を大幅に投入するなど判断して欲しいですね。
コロナで下落した業績を徐々に戻しているので今期は通期の業績を達成して欲しいが、主要事業の児童向けの教育は会員数が減少しているので推移は注視していきたい。本命は個人向けではなく学校/自治体/省庁向けの教育事業提供なので、そこの伸びを期待したいです。
専用のタブレットを提供して教育を提供する方法は、短期的な売上は上がると思いますが、タブレットのメンテナンスコストもかかり、ハードの進化の恩恵を受け辛く(例えばiPadなどでカメラ機能が向上しても専用のタブレットだと即採用は難しくカメラの性能に差がついてしまう)、長期的に見ると悪い戦略に思います。今後その戦略がどのように影響するのか?注目したいと思います。