決算短信 https://pdf.irpocket.com/C4385/Xq7P/BQIE/P4MS.pdf
決算資料 https://pdf.irpocket.com/C4385/Xq7P/enSU/qtGl.pdf
tyn-imarket.com
確認していきます。
数字
前年同期比で売上は35%の成長、利益は黒字だったが30億円の赤字になっています。メルカリのGMV(流通取引総額)は常に右肩上がりの成長を続け、今期で2300億を超えました。利用ユーザーも2060万人となっていて、メルカリ単体で言えば売上高は224億円、利益は54億円を叩き出し利益率は24%を推移しています。
決算資料にもある通りメルカリとメルペイの不正利用への補償金だけで16億円を計上しています。ユーザー数が多いと数字が桁違いになりますね。。
メルカリ事業は成長率が鈍化し始めている中でも完全に利益を出すサイクルが確立でき、メルペイやメルカリショップに資本を集中しているように見て取れます。また今四半期でメルペイも黒字に転換したとのことです。不正利用など間接コストもありますが、今後は投資が加速していくことを期待したい。
また自分は流動資産の「未収入金」を毎四半期見ています。前年同期比の470億から762億と大幅に増えていて、おそらくメルペイスマート払い(翌月払い)の利用が拡大したからだと考えています。他の事業者もリボ払いもそうですが通常の支払いに金利も乗せて請求できるため、ここをいかに増やすか?が利益を増やすカギで注目しています。
有価証券報告書をみると2021年6月時点で従業員数が1760人で平均年数が920万円となっています。少数精鋭で高利益率とはいえかなり高い数字ですね。。!
事業
メルカリ事業は他のフリマ事業者よりも先行していてポスト投函など使いやすい仕組みを整備してくれています。競合が手数料を下げてきましたがあまりGMVやユーザー数には影響してないように見て取れます。フリマアプリはユーザー数が多いところが勝ちますね。自分の周りでも10代から70代まで全員メルカリです。
メルカリショップは開始から6ヶ月で20万点を突破したとのことです。自分は食料品を購入したことがあります。メルカリで商品を買ったことがなかったので出品で溜まった金額を使うのに便利でした。
メルカリUSは前期絶好調の伸びだったので、その反動で今期は伸び率が落ち着いたという結果かと思います。小売店などの新品商品の販売がインフレで高止まりすればメルカリのような中古の商品販売には追い風だと考えるのは安易なのだろうか・・・。少しずつ定着しているようなので今後の成長を期待したいです。
メルペイの利用者1292万人に到達して、本人確認済みユーザー比率が85%を超えたとのことです。
統括
日本向けメルカリ事業の成長率が鈍化傾向にあり次の収益の柱としてアメリカ向けメルカリやメルペイの成長推移をみると大変心強いですね。不正利用の間接コストはメルカリだけでなく業界全体で取り組むべき課題ですし次の決算での進捗を見たいと思います。
事業者にとって買う人が一番重要なので買う人の使いやすさを最優先する意図はわかりますが、自分は出品専門なので自分の出品一覧までもう少し簡単に遷移できるようにUIを更新していただけると大変助かります。。。
事業者としては、収益の柱があり、継続成長が見えていますが、知名度が高すぎて、今から入るには株価が高すぎると感じています。今後日本向けメルカリは成長鈍化、メルペイの成長に一番注目ですがそれもさらにでかい事業者がすでにいるため、今後の動向には常に注視していきたい。
資本力のある良いパートナーなどあれば大きく変わってくると思いますが、そのような事業者はすでに決済事業やっていたり(JRさんとかドコモさんとか)協業していたり(セブンさんとか)するので、そのあたりなかなか難しいですかね。