何度か投資成績で触れている通りカーニバルに約200万円を投資して-51%ほどのマイナスとなっています。今日はこの銘柄を損切りするか戻すまで保持するかについて改めて考えます。自分の投資額は$15000で評価額は$6800まで落ちています。
カーニバルはアメリカのクルーズ船による行楽事業を運営している会社で、アメリカだけでなく全世界で大型船舶でのクルーズ事業を展開しています。2020年から新型コロナウイルスによる全世界的な外出規制で航海できなくなり急速に業績が悪化しました。
2021年は徐々にコロナと共存する流れからクルーズ船も稼働し始めて自粛していた反動で大幅な需要増となりました。数字を少し戻したところで今度はインフレ懸念による船舶の燃料である天然ガス価格が高騰して大減速・・・!事業の原価が上積みとなり、結果として利益が削られる逆風となっています。
そうしているうちに不景気が徐々に近づいてきました。旅行など娯楽は家計が厳しい場合は一番に削減する予算ですし、当然稼働率が下がると思います。なかなか前向きな話題が見つからない状態です。
財務的な数字
直近の決算(2022年Q2)
finance.yahoo.com
2022年6月の決算では営業活動によるキャッシュフローがプラスに転じたことと、収益率は2019年と比較してほぼ同等(わずかに少ない)数字まで回復しているとのことです。
コロナから業績が悪化したことを踏まえて$1ビリオン規模の増資を発表しています
www.carnivalcorp.com
バランスシートを見ると業績は回復していますがかなり厳しい状況です
finance.yahoo.com
2019年は20ビリオンの収益と3ビリオン近い利益があり負債も100億ドル(0.1ビリオン)程度だったが、2021年は負債が350億ドルまで増えています。
事業に関する記事
2022年4月にはカーニバル社史上最大の予約数が入ったとニュースになっていました
carnival-news.com
決算資料にも以下のようにユーザーからの預かり金が月単位で大幅に増えていると記載がありました。おそらくこれが予約数の根拠だと思われ好調のようです。
Customer deposits increased $1.4 billion to $5.1 billion as of May 31, 2022 from $3.7 billion as of February 28, 2022.
航行再開しているのはあくまでアメリカ国内の話でオーストラリアなどは2022年10月に再開予定とのことです。稼働率としては69%まで回復してきていてこれから残り30%が再開していく見込みでしょうか。
finance.yahoo.com
現時点において天然ガス価格はピークを超えて下落基調で推移していて、景気が減速する見込みだが予約数は順調に伸びているため、今後業績は戻してくると思います。まずは収益と利益を2019年の数字に戻すことを期待したいです。
決算期 | 収益 | 利益 |
2019年通期 | 20.8B | 2.99B |
2021年通期 | 1.9B | -9.5B |
2022年通期(予想) | 6B | - |
厳しい状況ですが船舶を増やすなど来期以降も業績が伸びる要素もあり、過去最高の予約数で推移しているので、もうしばらく含み損のまま見守ろうと考えています。運が良ければ2023年中には戻してくれるかも・・・。