ミスターカーウォッシュ(以下「MCW」)はアメリカで主に洗車のサブスクサービスを提供する事業者で昨年株式公開しました。現在の立ち位置と今後の展望について見ていきます。
決算前後の通期ガイダンス
いつ? | 売上 | 利益 | 調整後EPS |
Q2決算前 | $875〜895ミリオン | $144〜153ミリオン | 0.44〜0.47 |
Q2決算後 | $860〜880ミリオン | $118〜128ミリオン | 0.36〜0.39 |
コンセンサス | $885ミリオン | - | 0.45 |
Mister Car Wash, Inc. (MCW) Analyst Ratings, Estimates & Forecasts - Yahoo Finance
ほぼ横ばいですが通期の予想を微下方修正しています。アメリカにおいてガソリン価格が高騰しており車を運転する人が減少したため洗車需要が減ったことによるものと予想します。
有料会員と拠点数の推移
時期 | 増加人数 | 累計人数 | 拠点数 |
2021Q2 | 14万 | 150万 | 351 |
2021Q3 | 5万 | 156万 | 360 |
2021Q4 | 11万 | 165万 | 396 |
2022Q1 | 13万 | 178万 | 399 |
2022Q2 | 5万 | 184万 | 409 |
Q2の間に5万人の有料会員が増加して合計184万人となりました。長期的に見ると有料会員の増加が最重要指標です。2022Q2は増加が鈍化していますが全米のガソリン価格が6月に高騰していて、運転を控える人が増えたことを考えると増加だけでも素晴らしいです。
財務諸表について
投資時期の企業なので負債は多いです。Q2で見ると流動資産の増加額と短期と長期の負債の増加額がほぼ同じ数字になっているように読めました(固定資産の増加は含まない)。株式公開直後の会社でも利益を計上していてキャッシュフローも強いと感じました。
前年同期は株式公開直後でストックオプションの費用を計上していて数字が比較しにくいので、来期(Q3)から上場後の決算比較していきたい。
統括
業績としては特に通期のガイダンス下方修正を深刻に受け止めています。しかしガソリン価格は下落しているので今後業績は上向いてきると予想できますしQ2で株価は10%以上下落したので買い時のようにも思います。8月中の株価推移とガソリン価格を注視しながら入るタイミングを見極めます。
investors.drivenbrands.com
洗車専業ではないですが同業のドリブンブランズ社(以下「DRVN」)はMCWと比較して拠点は2倍ほど多いですが、洗車のみで見るとMCWの方が数字が出ています。こちらは業績が出ているのでMCWは出遅れているが徐々に伸びてくると期待しています。
主観になりますがEVだのガソリンだの車は大きな変革期を迎えていますが、2030年くらいまで視野を広げて見ても洗車は不変なのでその業界で伸びているMCWを注視する価値はあると思います!
DRVNは2022年では好調ですが、複数の車に関するサービスを展開していて、メンテナンスや塗装の売上比率が洗車よりも高いので、洗車で長期的に見るならMCWかなという感度です。