【決算確認】株式会社ハローズ2023年2月第一四半期

ハローズは中四国地方にスーパーを展開する事業者です。まずは今期の数字を確認していきたい。

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財務の数字

前年同期比と比較して増収増益となりました。この会社も2020〜2021年に大きく業績が伸びましたが、高い基準値からさらに成長を見せています。典型的な成長期の小売店のキャッシュフローのように営業活動での収入の半分程度の金額を投資(新規出店や既存店の回収)につかっていて、毎期収入と投資額が増えて理想的な成長を続けているように読めています。

あれだけの割合を投資に回して小売業としては利益率がかなり高いと思いましたが最新の通期ではROEが13.9%も出ていました。既存店の利益率がかなり高く、数字も出て、投資も進む、素晴らしいですね。

事業の特徴

中四国に約100店舗を展開して4半期に1〜2店のペースで拡大しています。並行して既存店をリニューアルしてさらに業績を伸ばすべく投資を続けているように思います。業務形態としては食品を主たる商品として駐車場付きの郊外型店舗で24時間営業している店舗が多いように見受けられます。他のスーパー業者とは営業時間でまずは差別化していると思います。

近年コンビニが24時間営業を取りやめるなど事業者側の働き方改革も進んできましたが年中無休で営業しています。 これが継続できれば良いのですが、他の業種の店舗では従業員が足りず強制休業になっていることも多いため、どうなるか?注目したい。

統括

5年間でEPSが常に上昇していて安定成長しています。特にコロナ(2020)時に大きく伸びています。理由としては中四国地方ではまだスーパーの需要があり継続して出店を続けることで売上と利益を確保できていると考えられます。長期間営業したことで消費者から24時間営業が共通認識となり支持されていることも業績が好調であることの理由だと思います。

売上・利益・EPSの推移

年次 売上 利益 EPS
2019 1273億 49億 159
2020 1346億 52億 179
2021 1519億 76億 276
2022 1633億 86億 277

離職率は4%で小売業ではかなり低い方だと感じますが(正確性はわかりませんが)転職サイトの口コミでは若い世代が退職していることや体育会系であるのような書き込みもあります。それらを見ると今後24時間営業を維持できるのか?という懸念もあります。。

10年の長期的な推移で見ると右肩上がりを進めていて株価も4倍に増えています。10年前の業績は以下の通りです

2012年と2021年の通期比較

年次 売上 利益 EPS 株価(最安/最高)
2012 773億 27億 72 695/-
2021 1633億 86億 277 -/3705

コロナで大きく成長した銘柄ですがまだまだ継続成長を見込んでいます。会社が出す予想の数字では成長鈍化の厳しい数字が出ていますがQ1はかなり良かったのでまだまだ成長余地があるはずなので期待して注視していきます。今は日経平均がかなり上昇している時期なので3000円近くまで下がってきてから強めに買っていきたい。

他の大手事業者は資本を使ってITによる大きな投資を続けているため、地域のIT事業者などと協力するなどして効率化やデジタル化も期待してます。