少し前から徐々にtwitterで「貯金するなら高配当がもらえる銀行株に投資するべき」みたいな投稿が増えているように思います。
自分もトマト銀行の株式を持っていますが、あくまで短期での保持見込みで、長期的に保持する意見には反対です。
理由はあげればキリがないですが…
右肩下がりの業主であること
銀行は国民生活に欠かせないインフラのため他の事業ができない規制があるため何らかの別事業を始められなかった(徐々に規制は緩和されています)。今後日本の人口が減り、国内向け事業は頭打ちになるが地方銀行はその代表格で扱うお金の量自体が減っていく
競合が多い
銀行の中期経営計画を読むと地域に密着したり企業の財政コンサルなどの文字が入っています。しかしその分野では大手のリ○ルート社やソフト○ンク社も参入してきてITやDX観点では太刀打ちできないかと思います。
コロナでの融資の回収リスク
2020年から外出禁止や自粛の影響から色々な事業者の資金繰りが悪化して、金融機関として支援していると思います。今後融資先の倒産など資金が適切に回収できるか?のリスクもあるかと考えています。
ネット銀行やキャッシュレスについて
店舗をほぼ持たないR銀行やP銀行などネット銀行はキャッシュレスアプリへのチャージ時の手数料だったり、グループ内の証券会社の手数料収入など、大きく成長しているかと思いますが、店舗を持つ地方銀行は今後見通しが非常に暗いと考えています。
企業における従業員の給料の支払いも銀行の大きな収益になっていると思います。しかし、それもキャッシュレスに変わってしまう可能性も考えるとかなり先行きが不安ですね…。たとえば「給与支払いをP社のキャッシュレスに変えた場合毎月100ポイントあげます」というキャンペーンが出ればすぐに数百万人変えると思います!
結論
長々と書きましたが今後金融機関の株価は数年で少しずつ下落していくと考えています。年5%前後の配当目的で株式を買っても株価が10%下がると保持資産としては5%減るので、長期的な投資は慎重に評価して決断した方が良いと考えています。
注目している事象
新聞でも盛んに報じられていますが、山陰合同銀行が規制緩和に伴い電力事業へ参入を発表しました。事業開始はまだ先ですが今後も銀行は生き残りをかけて新規事業参入など色々なニュースが出てくると思います。
本来銀行は保守的な思想で「石橋を叩いて渡らない」とも言われています。そんな組織が専門外の事業を進めたり、事業立ち上げに伴い専門職を適切に雇用できるのか?継続注視します!
数年後業績が悪化する銀行が多発してしまうかもと懸念していますが、結果として統廃合が進めばはポジティブだと思ってます。今は銀行が多すぎます!