未達の決断_Zホールディングス2022年3月期第三四半期

決算が出て株価が暴騰していますが数字を見ていきたい。

事業について
売上と利益は第三四半期としては過去最大とのことです。全世界的に物価高や不況に進んでいる中で影響を受けやすい広告事業が減速してしまうがコマースが好調だったようです。そのコマースも収益の仕組みが増えたというより、経済再開や旅行支援など戻り需要なので、手放しで喜んでいられないです。

PayPayについて
注目のPayPay事業は売上高が340億、利益が▲44億となっており徐々に赤字が減っているようです。PayPay単体を黒字にしなくても良いかもしれませんが(まだ決済のデータを蓄積したり利用増を目指す段階かと思ってます)徐々に改善してきているのはすごく好感です。単純に5400万人突破は凄まじい勢いですね。

全体を通して
ざっと見た限りでは、広告事業の冷え込み、ECは計画通り好調、という内容で特に暴騰した理由がわかりません。停滞していた見通しに対してグループ内企業の合併という案が好感されたのかも。。

特に広告事業は明確な打ち手がなく、手詰まりの状況に見えます。その上で「2020年代前半 国内物販EC取扱高No.1」も諦めて、体勢を大きく刷新する、というのも見通しが見えませんね。すぐに結果は出ないので年単位で評価していきたい。

事業的にも手詰まりなのでプログラミング教育の見通しも聞いてみたいです!
yj-techacademy.yahoo.co.jp


利益があり得ない額出ていると思ったら、PayPay社などを子会社化することで企業価値を再測定して1400億円ほど積み上げて計上していました。特に今後継続できるものではなく一時的な数字ですね。

直近で伸びそうだと思っていたクリックコマースは、補足資料に店舗数だけ出ていたので成長鈍化していると受け取りました。そもそも直近で考えると不況に向かっている中でクリック分料金が上乗せされる商売が伸びるわけないですよね。。

これまで事業の柱だったメディアの見通しが暗く、人の採用を続けているのでコストも増えている中で、以降の決算は厳しい状況が続くと思います。それを成長させるのが川邊氏や出澤氏の仕事なので今後の戦略を注視していきたい。

全世界的にITに関連する技術者の争奪戦になっていて、アメリカの大手企業では業績や景気に連動して人員削減を進めているが、この会社はどのような戦略となるのか、人件費や投資額にも注目します。

合併後の会社名はどうなるのか?楽しみですが、中核会社の1つであるヤフーという社名だとアメリカの本体のランセンスの関係上日本国内でしか事業展開できないので、今後は新しいものになるでしょうね。PayPayJapanとかかな。。